
| いよいよ多昌氏の「Tiger5sレポートの決定版」を数回に渡ってお送りします。Tiger5s の戦略としくみ、世界の実力勢力図、そして日本の過去と未来。。。。全てが凝縮された本邦初のスーパーリポート! |
REPORT BY 多昌成朝

第11回 |
第五日:日本−エジプト戦のつづき・・ 前半はリスクのないゲームプランで事なきを得て両チームだが、後半の立ち上がりエジプトは思わぬアクシデントに見舞われた。要のアラファが突然に足首を痛みを訴え、担架でピッチ・サイドに運ばれるが、その代わりを務められる選手がいない!ディフェンスに大きな穴がぽかり開いたエジプトに対し日本の攻めのリズムは俄然よくなった。
そして後半5分、タメールのドリブルのスローな仕掛けを狙った相根が横からボールをかっさらって前田とのコンビで無人ゴールにやっと一点目を押し込んだ。考えてみればタメールの仕掛けを味方も敵も棒立ちで黙って見てしまう悪い癖がついたことを、相根がうまく逆手を取って先制点を決めた。

写真:Allsport/Stanley Chou |
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10分近く治療を受けたアラファがピッチに戻ったらエジプトも嘘のように蘇り、突然襲われるシュートの嵐で守護神の田北は大忙し。いつの間にか再度現れたタメールは今度日本のゴールエリア付近で横山をワンモーションで振り切り左足の矢のようなシュートで後半終了6分前に日本に同点した。
同点のまま、しかもエジプト5、日本4というファウル・カウントで延長戦に入った両チームはかなり元気だが、前半の5分間が過ぎてもスコアレス・タイは変わらず、後半戦に。その後半の一分目、カウンターで段々と調子を上げている藤井からのパスをエジプトのエリア内で崩れた体勢で打ったノーマークの相根がVゴールを入れて、日本の決勝行きを決定付けた。
これでオセアニアのチャンピオンとアフリカのチャンピオンを破った日本の活躍はもはや快進撃以外の何者でもないと言える。

写真:Allsport/Stanley Chou |
| エジプトのソリマン監督が試しに連れてきた若手の中で唯一安定感を印象付けたのは12番のDFアムロだけ。ほかの新顔があまり活躍しなかったため、監督の今回の実験が失敗に終わったとしか言いようがない。 |
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第5日の最後の試合はカップ戦2準決、ブラジルxイタリアだった。世界のトビアスとフィニーニョが率いるカナリア軍団は、このところ一回り大きくなったイタリア代表の激しい挑戦をどういなすか、興味津々の一戦であった。
立ち上がりのブラジルは、これまでの凄さをさらに超える凄まじさが満ち溢れていた。これはフットサルを超えるフットサウとでも言うべきか、この競技の妙味と醍醐味と奥の深さが凝縮された形で爆発したのである。ボールを持つ選手が相手に勝負をかけながら味方の三人が支援していくというごく簡単な理屈は、ここまで徹底的に実践されるとスポーツが芸術の領域に達してしまう。これほど緻密な駆け引きに襲われるイタリアは大変だっただろうけど、見ている我々も時々目で追いきれないほどの速さにはっとした。

写真:Allsport/Stanley Chou |
| 手ででも止めないと、ブラジルは止まらない。フィニーニョがフォーリャの手つきのタックルを交わす。 |
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ブラジルは騙し騙しで切り込むから、結局ゴールインの場面は憎いほどあっさりしている。試合開始の2分と9分にトビアスのシンプルな横パスからマルキーニョとフィニーニョのそれぞれが押し込んでブラジルが2点のリードになった。
その直後に左サイドをすっと上がったイタリアのベアルツィの意外性あるシュートがブラジルのゴールに吸い込まれたが、ブラジルはこの失点で守備をしっかり固めて、失点しそうな場面すら許さなくなった。10年近くトビアスを見ている筆者は、はっきり言ってトビアスがこれだけ頑張った試合を初めて拝見した。しばしば自らフィクソのポジションに入って正しいタックルのお手本を実演したり、気合の入ったコーチングで味方を叱ったり誉めたり、出る時間もいつもより長めだったり、とにかく今日のトビアスは決勝戦に向かってチームを引っ張った。
お手上げ状態のイタリアは、最後フランゾイにキーパーのジャージーを着せてパワープレーに出たが、その報いもなくさらに2失点を食らって1−6の敗北を喫した。結果として、ブラジルは、世界選手権の雪辱を果たすべく、ファイナルでスペインとの対決をすることになった。

写真:Allsport/Stanley Chou |
| その速さはカメラでも捉えにくいマルキ−ニョ。倒れそうなイタリアのエドガール・ベルトニーはブラジル系のアズーリー。 |
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(第12回以降につづく) |