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小野直樹のアポ無しブラジル紀行
著:藤沢市サッカー協会フットサル委員会 小野直樹

リオデジャネイロ編4


*フラメンゴの練習風景に驚愕!*

「バシッ、バシッ、キュッキュッキュッ、ズドーン」
ついにフラメンゴのフットサルチームの練習が始まった。練習前のミーティングではありきたりな練習内容の説明であったが、そのひとつひとつのプレーの正確さとスピードとパワーのまえに私は圧倒されてしまった。

何が違うかというとまず、音が違う。パスの時、バシッ、シュートの時、ズドーン、そして、選手たちのシューズのキュッキュッという音の間隔がその細かいステップと大きなステップが不規則に入り乱れ独特のリズムを生み出しているようだ。

また、フォーメーション練習の中でもボールを受けた選手に対して、別の方向へパスを出すフェイントを、体の向きまでしっかりやってから味方へパスをするように何度もやり直しさせられていたり、角度のないところからのシュートをかなり時間を割いて練習をしていた。そして何よりも日本のチームと違うのはフリーランニングの質と量そしてパスのスピードだった。

フリーランニングについては日本のチームもやっているようにAが動いたらBがそのスペースへ動き、Cはまたそのスペースへ入るというようないくつかのパターンを繰り返していたが、ひとりの走る距離がおおよそコートの2/3くらいの長い距離を何回も走るということといくつかのパターンを途切れることなく、繰り返しおこなっていたことが印象に残っている。また、ボールを持った選手のパスのボールの走る速さはもちろん、一瞬を逃さないすばやい判断とそのタイミングを逸しないパスの出し時を息が合うまで何度も繰り返していた。

夢中になって練習に見に入ってたが、もう、練習が終わろうとしていたので、選手かスタッフに簡単に話しでも聞こうと思った。監督はつかまえることができなかったが、フラメンゴのフットサルのジレトール(フットサル部の部長)であるルイス氏に話を聞いてみた。

「今日の練習の目的は?」すると彼は「今年は全国優勝を目指し、新しい選手をたくさん獲得したので、監督のかんがえるゲームを選手たちに理解してもらうことと、各選手のコンビネーションを確立するための練習をした。ここで3回練習したあと、合宿に入り、さらにチームを完成させるつもりである。」

つづけて私が
「日本でもフットサルの全国リーグの構想や代表チームなどの強化に最近特に力をいれてきているのだが、今日の練習でも随分、基本的な部分で違いというか、差があったとおもうが・・・・」

「日本がフットサルの強化をすすめることはとても良いことだ。日本はブラジルのフットサルから多くのことを学ぶべきだし、また、わたしたちフラメンゴも日本のために何か協力したいと思う。一番良いのはわれわれが日本へ行き、日本のチームと多くの試合をすることが良いだろう。また、日本のチームや選手がこちらへ来ても構わないよ。」

一瞬、ブラジルフットサル留学のエージェントにでもなろうかなぁ、などと思ったくらい魅力的な話だ。そして、明日の午前と夜に2回練習をするので、ぜひ、また来なさいと声をかけられ、大満足の練習見学を終えた。

翌日、朝8時からフラメンゴへ出掛けた。昨日と違い、顔パスデゲートを通過し、おまけに車もクラブの敷地内へいれなさいと、まったくブラジルっていう国はすばらしいぜ、と朝から最高の気分で練習見学に臨めた。

「待てよ?最高の気分?そうだ。日本にないものがもうひとつあった!」
彼ら、ブラジル人は自分や他人を最高の気分にする天才だ。練習や試合に臨むとき、いつも最高の気分で望めたら結果は大きく変わるだろう。技術だけでなく、メンタル面でも大いに学ぶべきことがあるようだ。

合宿直前の練習は、コンビネーションやフィジカルの練習が多く、特に、1対1から1対2のデシィフェンスをオールコートでおこなっていた。夜は紅白ゲーム中心にやや軽めの内容であった。そして最後に合宿に臨む心構えと集合に関する話を細かくしていた。短かった2日間の練習見学はとても勉強になった。何かの機会にこのときのビデオを活用しながらブラジルプロのフットサルの紹介でもできればなぁ、など考えています。

また、最後に96年フットサル世界選手権スペイン大会のブラジル代表GKのセルジーニョに簡単なインタビューができたので紹介しよう。

私「あなたがプレーした96年世界選手権の決勝のビデオを見ましたよ。そんなすごい選手とこうして お話できるのでとてもうれしく思います。」
セ「私は92年の香港での世界選手権にも参加しましたが、そのとき、日本にも立ち寄り、フットサルを しました。当時でも2,3人の素晴らしい選手が日本にいたと記憶していますよ。」
私「日本も最近、フットサルが盛んになり、強化の部分でも力を入れているチームが増えています。日 本がフットサル強国になるには何が必要だと思いますか?」
セ「まず、ブラジルから多くを学ぶこと。そして、良いチームには必ず良いゴールキーパーがいるということを認識しておくこと。そのためにも良いゴールキーパーを育成する努力も必要だ。」

などその後、フラメンゴでの今年の意気込みなどを語ってもらった。生のブラジルプロフットサルチームの練習を体感し、私も大いに意識が変わってきた。しかし、このフラメンゴをさらにしのぐ、とてつもないチームがリオにあった。

いよいよあのマノエル・トビアスと遭遇!!

(次号へつづく)


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リオデジャネイロ編4
リオデジャネイロ編5
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