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■未来のタレントを「活かす」「活かさない」かは「本人の努力」、「環境の努力」が重なったとき!
僅か17歳で名門サンパウロFCと5年プロ契約を交わした「シュンビーニョ」。フッチボール(サッカー)は優秀なものはあっても、性格、人間性で今後の将来が大きく左右されるという。こと、この弱冠17歳の若者も例外ではなかった。
最近まで彼が代理人COJBから受け取っていた生活費から、3〜4倍の給料をサンパウロFCからプロ選手として受け取る事となった。しかし、本人は代理人の一人でもあるCOJBに「COJBは以前のまま俺に給料をくれるんだろう?」という質問から始まった。
「誕生日に大勢の人を呼び盛大にやりたい」と言ってきたり、「チームメイトの○○の代理人は○○選手に携帯電話をくれたらしい(ブラジルで携帯電話は高価な物)」等、早くも周囲の選手達の待遇と、自分の待遇を比較してワガママなことを言っている。
スラム生活の時、本人でさえ、まさかあのサンパウロFCのユニホームを着れるとは思っていなかっただろう。ブラジルにどれだけのチームが存在して、どれだけのタレントが各地域に存在し、その中のたった数名のみがビッククラブの下部組織に籍を置く事ができる。直接テストを受けても中々テストをパスしないのも当たり前のレベルだ。
サンパウロFCには下部組織のタレント選手が120名存在して、サンパウロFCが選手達の生活の面倒を見ている。「シュンビーニョ」は、まだジュベニール(ユースクラス)であるが、この年代で早くもプロ契約を結び、彼ほどこのクラスでクラブから給料が出ている選手はいないという。最高と言っても日本円にしたら30,000円程度だが、ブラジルではこの年齢にしては高い。
下部組織の最高責任者ジェラウド氏は言う。「サンパウロFCには120名の各地域からスカウトされた優秀な選手がいる。彼はその中の一人に過ぎず、ワガママを言うにはまだまだ先の道のりは長いのです。彼も、家族も突然環境が変わり、舞い上がってしまっているのでしょう。しっかり教育していかなくてはなりません」と。
人間はその時の環境によって左右されていく動物である。貧しかった時代から裕福になり、貧しい時代にあった純粋な気持ちがどんどん消えうせていく。人間は必ず1度は天から試される時があるのではないか。おそらく、たった一つの贈り物が素朴であっても、尊い物に感じたであろう。しかし、環境によって生活レベルや欲求は変化し、以前は尊いものだったものが尊く感じなくなってしまう。これは大人でも一緒だ。
しかし、フッチボールの世界は自分が頑張ってチャンスを掴めば、携帯電話も、盛大な誕生日パーティも可能になるもの。そのものを手に入れたければ、自分で努力して手に入れさすのも、その選手の指導者、代理人、チーム関係者の教育だと思う。
「その選手が大切だから・・・」とか、「へそを曲げられても・・・」という弱気な姿勢では、折角将来10億円レベルの選手であっても、10億円どころか、1円も稼げない選手で終わってしまう事だってある。タレント性が高くても、このタレント性を活かすか、そうでないかは本人は勿論、周囲の環境の努力も大いに必要でなかろう?。
才能の宝庫ブラジルには、こんな話しは日常茶飯な事で、特別な事ではないが、才能あるプレーヤーほどワガママな選手も多い。これを巧くコントロールするのも代理人の役目と言える。
しかしなんといっても、最終的には謙虚で努力する選手がスターになるのだ。
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今野 英一 Eiichi Konno
神奈川県出身。COJBの創設者で、代表。F.C.COJB監督。
ブラジルでプロとして10年以上のキャリアを持つ。
18歳でブラジルへ渡り、20歳でサンジョゼECとプロ契約。その後日本・ブラジルと数チームを渡り歩き、ブラジル留学の悲惨な現状と日本サッカーに何が足りないのかと言う事を実際に肌で感じ、この選手達に対して責任を持たない留学斡旋ではなく、日本サッカーの将来の為、自らの理念の為、「育成」というテーマに挑み続けている。
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