[PUMA CUP 2010] 全日本フットサル選手権1次リーグレポート (1/2)
Tweet今年で15回目を迎えた「PUMA CUP2010 第15回全日本フットサル選手権」。今回は1次リーグの会場が、大阪市中央体育館、グリーンアリーナ神戸の2つで、「はしご」ができる状況。出場全チームの様子を、ざっくりとだが見ることができた。
名古屋の欠場、FUGAの予選敗退で、興味を失っているファンの方もいるかもしれないが、これだけ多くの競技フットサルチームを1度に見られる機会はなかなかないだけに、見たら見たらでいろんな発見があって面白いものだ。
それでは1次リーグ各グループの戦いを、簡単に振り返ってみようと思う。
(文・菊池芳樹)
ベスト8は
すべてFリーグ勢に
Aグループ
| 順 | A1 | A2 | A3 | A4 | 勝点 | 得 | 失 | 差 | ||
| 3 | A1 | DEAR BOYS(東北) | 0-3 × |
4-3 ○ |
2-4 × |
3 | 6 | 10 | -4 | |
| 1 | A2 | 府中アスレティックFC | 3-0 ○ |
7-6 ○ |
3-3 △ |
7 | 13 | 9 | +4 | |
| 4 | A3 | Banny(北海道第1) | 3-4 × |
6-7 × |
2-3 × |
0 | 11 | 14 | -3 | |
| 2 | A4 | エスポラーダ北海道 | 4-2 ○ |
3-3 △ |
3-2 ○ |
7 | 10 | 7 | +3 |
Fリーグで最下位になった府中が、粘りの戦いで1位突破を果たした。
上澤貴憲、清水誠、小山剛史、小野大輔と、経験豊富なメンバーでファースセットを固め、以外のメンバーはそのつなぎ的な感じ。
それだけに、選手の顔ぶれによっては劣勢になる場面もあった。2連勝同士で迎えた北海道戦は、得失点差を稼げなかっただけに負けが許されない状況だったが、前半を終えて0?3のビハインド。
しかし、そこからゴレイロ石井秀樹を上げたパワープレーを駆使して同点に追いつき、引き分けに持ち込んだ。
ワイルドカードで決勝トーナメントに進んだ北海道は、ピリッとしない戦いぶり。個人技が目立ったサッカースタイルチームのBanny、堅い守備が持ち味のお馴染みDEAR BOYS相手に、共に接戦となる苦しい内容。
思うように点が取れない中でも、冷静に攻めて勝ち切ったのは「ポジティブにとらえたい」(菅原和紀)とのことだが、守備面での脆さが気になるところだ。
Bグループ
| 順 | B1 | B2 | B3 | B4 | 勝点 | 得 | 失 | 差 | ||
| 2 | B1 | バサジィ大分 | 2-3 × |
3-1 ○ |
12-1 ○ |
6 | 17 | 5 | +12 | |
| 1 | B2 | 湘南ベルマーレ | 3-2 ○ |
8-3 ○ |
7-1 ○ |
9 | 18 | 6 | +12 | |
| 3 | B3 | SWH Futsal Club(関西第1代表) | 1-3 × |
3-8 × |
2-1 ○ |
3 | 6 | 12 | -6 | |
| 4 | B4 | プログレッソ(四国) | 1-12 × |
1-7 × |
1-2 × |
0 | 3 | 21 | -18 |
Fリーグチーム同士の対戦となった、初戦の大分戦を勝利した湘南が、その後の2試合も危なげなく勝利して1位になった。
ケガで長らく戦列を離れていた田中智基が、今大会からようやくプレーできるようになり、チームはさらに攻撃的な感じに。
試合終盤の「バテ」はまだ見られるが、ボラや野嶋倫が躍動しているチームは、悪くないように見える。
一方初戦で湘南に敗れた大分は、2戦目のプログレッソ相手に大量点を狙うべく、試合開始直後からパワープレーで猛攻を仕掛けた。
江口学、仁部屋和弘、青柳佳祐のゴレイロ3パターンを駆使。
後半はFPで出ていた仁部屋が、自分が今ゴレイロになっていると間違って、ゴールクリアランスをしてしまう笑えるシーンもあった。ただ、パワープレーの他にも、FPを1人だけ相手ゴール前に残し、3人で守ってカウンターを狙う時間帯を作るなど、多彩な戦術で12-1の勝利。
ワイルドカードでの決勝トーナメント進出につなげた。
Cグループ
| 順 | C1 | C2 | C3 | C4 | 勝点 | 得 | 失 | 差 | ||
| 2 | C1 | FIRE FOX FUCHU(関東第3) | 0-2 × |
8-7 ○ |
4-1 ○ |
6 | 12 | 10 | +2 | |
| 1 | C2 | シュライカー大阪 | 2-0 ○ |
7-0 ○ |
5-0 ○ |
9 | 14 | 0 | +14 | |
| 4 | C3 | LINDBARECAO(関西第3) | 7-8 × |
0-7 × |
3-6 × |
0 | 10 | 21 | -11 | |
| 3 | C4 | 大洋薬品/BANFF NAGOYA(東海第1) | 1-4 × |
0-5 × |
6-3 ○ |
3 | 7 | 12 | -5 |
混戦が予想されたグループの1つだが、大阪が堅実な戦いで他を寄せつけなかった。
1次リーグ唯一の失点0が示すとおり、ゴレイロのイゴールが、地域リーグ勢の渾身のシュートの数々をセーブしまくって、相手の心を折る。
すると、誰が出てもピッチ上のパフォーマンスレベルが落ちない大阪は、巧みなパスワークとセットプレーで、じわりじわりと点差を広げていく戦いを披露した。
2位にはFIRE FOXが入った。
難波田治、三井健が経験の浅い他メンバーをうまくリード。粘りのディフェンスからスキを突いた攻撃で4-1と勝利した大洋薬品戦は、現状では会心の出来だったのではないか。
一方、前評判の高かった大洋薬品は、自滅といった感じ。注目の逸見ラファエル カツトシや、前鈍内マティアス エルランらが、局面ではキラリと光るプレーを見せた。
が、チームとしては攻撃の最後の部分の工夫や精度に欠ける面が見られた。ベンチで指揮を獲ったペドロコーチも、審判との折り合いが悪く、激高してばかり。
6-7人の選手でしか回さない選手交代といい、1次リーグを勝ち抜く体制にはなかったといえる。
Dグループ
| 順 | D1 | D2 | D3 | D4 | 勝点 | 得 | 失 | 差 | ||
| 2 | D1 | ZOTT WASEDA (関東第2) | 8-1 ○ |
2-4 × |
5-2 ○ |
6 | 15 | 7 | +8 | |
| 4 | D2 | Bommac(北海道第2) | 1-8 × |
3-7 × |
3-5 × |
0 | 7 | 20 | -13 | |
| 1 | D3 | ペスカドーラ町田 | 4-2 ○ |
7-3 ○ |
7-1 ○ |
9 | 18 | 6 | +12 | |
| 3 | D4 | Catiolla AZNA(九州) | 2-5 × |
5-3 ○ |
1-7 × |
3 | 8 | 15 | -7 |
共に2連勝して迎えた、町田対ZOTTの3戦目に注目が集まった。
大会前にブラジル遠征を敢行したというZOTTは、堅守速攻で3分に注文どおりの先制点で会場を沸かせる。
しかし、町田はセカンドセットに代わったところで横江怜、篠崎隆樹らが活躍。セットプレーやカウンターから、2分で3得点を奪って一気に逆転に成功する。
その後、インターセプトからさらに1点を追加して、ゲームを有利に進めることに成功した。
「セットプレーの精度や、シュートの質に差があった。ピッチの中のフィジカルやアジリティー面なども、普段相手に転がらないボールが転がるところなどに、強さを感じた」(ZOTT・清野潤)
後半、ZOTTはボールを回せるファーストセットを中心に猛攻を仕掛ける。だが、あと1歩のところでシュートの精度を欠いて、ゴールを奪えない。
同時刻に試合を行っていた府中が、北海道に追いついたのを知ってからは、さらにしゃにむにゴールを目指したが、終了間際の1点を返すだけに留まった。
Eグループ
| 順 | E1 | E2 | E3 | E4 | 勝点 | 得 | 失 | 差 | ||
| 1 | E1 | バルドラール浦安 | 5-2 ○ |
1-0 ○ |
7-3 ○ |
9 | 13 | 5 | +8 | |
| 3 | E2 | VEEX KIMURA FUTSAL CLUB(北信越) | 2-5 × |
5-2 ○ |
2-4 × |
3 | 9 | 11 | -2 | |
| 4 | E3 | malva fc(関東第1) | 0-1 × |
2-5 × |
2-2 △ |
1 | 4 | 8 | -4 | |
| 2 | E4 | ステラミーゴいわて花巻 | 3-7 × |
4-2 ○ |
2-2 △ |
4 | 9 | 11 | -2 |
ここも混戦が予想されたグループだったが、結果は浦安が3連勝で1位。
パコ、渡邊博之の2人のゴレイロを前後半で交互に使ったり、主力を休ませる試合、時間帯があったりなど、大会全体のマネジメントを意識した戦いが目立った。
その中3戦目のmalva戦は1-0。スコアでは辛勝なのだが、貴重な決勝点をそれまで出場機会の少なかった川股要佑がゲットし、ベンチは大盛り上がり。
声がよく出る一体感のある雰囲気は、短期決戦では大変な強みになるだけに、準々決勝以降も注目したい部分だ。
花巻は初戦のmalva戦途中で、先制ゴールを奪ったチーニョが負傷。以降、チームのバランスを失った感がある。
対戦相手のチェックがもう1つの得点源である渡邉知晃に集中。渡邉も頑張ってゴールを挙げていたが、他の面ではさしたる抵抗もなく大会を去った。これで3年連続1次リーグ敗退と、不名誉な記録を作ってしまった。
VEEXは42歳のジョナスが、スタメンそしてチームの主力として大活躍。パワープレーのゴレイロも務めるなど大ハッスルで、チーム力をグンと高めていた。
malvaは3戦目の浦安戦に照準を合わせていたという。ところが、それまでの2戦でうまく勝ち点を稼げなかった。
堅い守備、局面の個人技、スピード感などレベルは高く、ガヤガヤと盛り上がるベンチなど、「らしさ」は十分に見せたが、うまく結果につなげられなかった印象だ。
Fグループ
| 順 | F1 | F2 | F3 | F4 | 勝点 | 得 | 失 | 差 | ||
| 4 | F1 | SAファイターズ(中国) | 1-8 × |
1-7 × |
3-7 × |
0 | 5 | 22 | -17 | |
| 2 | F2 | MEMBER OF THE GANG(東海第2) | 8-1 ○ |
2-9 × |
6-4 ○ |
6 | 16 | 14 | +2 | |
| 1 | F3 | デウソン神戸 | 7-1 ○ |
9-2 ○ |
8-0 ○ |
9 | 24 | 3 | +21 | |
| 3 | F4 | JOY FUTSAL CLUB滋賀(関西第2) | 7-3 ○ |
4-6 × |
0-8 × |
3 | 11 | 17 | -6 |
3試合で24得点3失点。
圧倒的な成績で1位になった神戸が、他の3チームを寄せつけない戦いぶりだった。
神戸で猛威を振るったのが、山田ラファエル ユウゴのミドルレンジから強烈シュート、いわゆる「キョシュー」。
地域リーグレベルのチームには普段体験できないスピードなのか、右足を強振したキックが決まりまくり、3試合で8得点の荒稼ぎだった。
Fリーグ終盤にチームに加わった鈴村拓也も、だいぶチームにフィットしてきたし、チームは3試合ともハイテンションの攻撃を続けていた。
比嘉リカルド監督の、パスを回して相手を崩すスタイルも築きつつあるように見える。ただ、このグループではちょっと他チームとのレベル差がありすぎたので、神戸の正確な状態を判断はできなかった。
それでも、比嘉監督は、3試合目は普段の控え選手を多く使って主力を休ませるなど、決勝トーナメントに向けてよい状態で入れる体制になった。




菊地芳樹



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