[日本代表] フットサル日本代表候補トレーニングキャンプレポート (2/2)
Tweet(文・写真/橋爪充)
ディフェンスは間合いについての指示が多い。前からプレスをかけるのは「全員の義務」。ただ、寄せきれない場合、抜かれる場合もある。そうしたときはしっかり引いて、新たな守備網を構築する。ピッチ上で展開されるプレーの「理想と現実」をしっかり判断することが要求される。菅原が左の渡邉知晃(花巻)に渡し、パラレラで前に抜けたシーンでは、守備側の松宮、滝田、原田浩平を使って、マーク交換のタイミングについて細かく確認していた。
オフェンスは12月から取り組み始めたプレス回避を、選手一人一人に浸透させようとしているようだ。複数の局面での対応策を提示しながら、パサーが体の向きを転換させたり、最適なタイミングで縦パスを入れたりしてラインを押し上げることを説く。
【怪我も癒え、1月から代表に「復帰」した原田(左)】
4対4のゲームは3対3と同じ組分けで行う。すっかりおなじみとなった2-1-1システムだ。ラインが形成され、ゴレイロからのボール供給でゲームスタート。ここでも重視されるのは、2つのDFシステムの使い分けと切り替えの速さだ。2列目、3列目を意識した前線からのプレッシング。抜かれた時のディレイと、ハーフあたりを先頭にした2-2ラインの再構築。
最近は特に後者の浸透ぶりが顕著だ。間合いで相手のパスコースを限定し、相手ラインを徐々に下げさせる。北原亘、小宮山友祐が小曽戸允哉、渡邉をゴール前に追い込んだシーンでは、監督の顔にも笑みが浮かんだ。
【DF網を突破しようとつっかける小曽戸を止める小宮山】
【素早いボールさばきが光った吉田輝(オルビエート)】
CK、FKなどのセットプレー時には、選手一人一人のポジションが指示される。フォーメーションと動き方は、合宿のたびに選手に新しいDVDが配られるロドリゴ・ジャパンの「必須事項」。選手間で「ナナメ」「ソト」「マエ」などといったキーワードが飛び交いゴール前に立ったところで、監督が細かく微調整を施す。「強豪や厳しい相手に対しては、セットプレーでの得点が重要になる」という信念がうかがえる。
この日の午前練習は約2時間で終了した。
【ゴール前の村上のポジションを修正するロドリゴ監督】
「(日本代表チームとしての)価値観を共有することが大切」というロドリゴ監督。日本独特の上下関係を打破し、「常にコミュニケーションを取れる良い空気を作ること」に腐心した8カ月だった。「ここまではディフェンスが中心。オフェンスは方向性を示しただけです」と言いながらも、結束の強まったチームには手ごたえを感じている。
フットサル日本代表は、全日本選手権終了後の3月中旬からいよいよスペイン遠征に乗り出す。現在、スペインリーグ数クラブとの対戦を交渉中。スペインを含む欧州3カ国のナショナルチームとの対抗戦も出場予定だ。
「強豪国との対戦で、シンキングスピードの速さに慣れて欲しい」(ロドリゴ監督)。アジア選手権を前に、チームとして新たな刺激を得るであろうスペイン遠征。ロドリゴ・ジャパン、いよいよ欧州へ船出だ。
【ミーティングで監督の話に聞き入る上澤、木暮、北原、小曽戸】
【タイでリフレッシュし、精悍さを増したロドリゴ監督】
>>[日本代表] フットサル日本代表候補トレーニングキャンプレポート (1/2)
>>フットサル日本代表 小森隆弘コーチ兼通訳インタビュー (1/2)
(小森コーチインタビューへつづく)




橋爪充



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