ゼルビアが町田にフットサル場をオープンさせた意味(3)

町田といえば、フットサルではペスカドーラ、サッカーではJFLのゼルビアだが、自前のフットサル施設をオープンさせたのは、ゼルビアだった。これはいったい・・・

 

ここまで、フットサルファンの皆さんには非常に気持ちのよくない話ばかりをしてきた。でもこれは現実だ。
歴史がなく、まだまだ認知がなく、サッカーの影に隠れてしまいがちなフットサルクラブが、地域密着を標榜して活動するのにはそれくらい障害があるということなのだ。

湘南のように既にJクラブになっている場合、同じ地域にフットサルクラブを設立する場合に、同じクラブ内のフットサル部門になるのは、非常に賢明なやり方だ。スペインなどはこうした形態がある。もちろん競技ごとに採算は独立だが。

そして、町田のゼルビアのような地域クラブがある場合にはどうしたらよいのか。恐らくゼルビアは、フットサル部門としてペスカドーラを受け入れることは難しいのではないか。それは組織・運営的にまだまだ成長時期にあり、Jクラブ加盟への課題がまだまだある中で、フットサル部門にまで手が届かない。

だから、現状ペスカドーラが取るべき道は、フットサルクラブとしてサッカークラブと異なる特色を出していくしかない。それが、「民間フットサル施設の活用」なのである。市民共通の財産である体育館などとは異なり、独自の戦略でスクールや、フットサル以外の活用など、「ハコ」として地域密着活動する拠点となりえる。

川崎フロンターレが運営するフロンタウンなどは、スクールや地元小学校との連携などで、見事に地域密着のために活用されている。

フットサルクラブがサッカークラブに対抗する必要はないが、地域クラブとして生き残るためには、ペスカドーラがゼルビア以上の存在感を示すシーンが必要なはず。フットサルクラブが施設を所有し、そこでFリーガーが直接指導を行うことで、「見る」と「する」を結びつける。そうした構図は、本来フットサルが目指していた姿だ。

サッカーメディアになかなか顔を出さないゼルビア選手と、フットサルメディアに頻繁に出てくるペスカドーラ選手。そうした状況はフットサル側には有利な要素。いずれ、ゼルビアとペスカドーラが町田のクラブとして融合する日がきたとしても、その時にペスカドーラが担う役割が明確にあれば、よい関係が築けるはずだ。

しかし、ゼルビアの今回のフットサル施設は、そうしたペスカドーラの優位性を脅かす可能性を持つ。
ペスカドーラは、ゼルビア以上の密着型の施策を早急に講じるべきだ。でないと、町田に居場所がなくなるのではないか。それが心配でならない。

(了)

【本エントリの著者】
伊集院透
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