<レポート/写真>北 健一郎
準々決勝 1/28 舞洲アリーナ
| FIRE FOX (関東4・東京) |
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PREDATOR URAYASU FUTSAL CLUB (関東1・千葉) | ||||
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「最多優勝」と「前回覇者」という金看板を背負いながら、お互い1次ラウンドではピリッとせず。FIRE FOX(ファイル)は東北代表のDEAR BOYS(ディア・ボーイズ)に、PREDATOR FUTSAL CLUB(プレデター)は東海代表のPria Grande(プライア・グランジ)に、それぞれ1点差負けを喫した。この結果、プレデターがワイルドカードに回ったため、「駒沢行き」のキップを懸けて関東代表同士がつぶし合うことに。
ファイルは伊藤雅範が出場停止。前線の起点となるスタメンピボの穴埋めに、チョコマカと動き回るアラ吉成圭をスタメン起用したのは、完全にDFを意識してのもの。稲葉洸太郎と共に前でのDFに長け、カウンターの出足も良い吉成。これは数少ないチャンスをモノにして勝つ、というファイルの気持ちの表れだろう。
ゲームのボールポゼッションは6対4から7対3でプレデターというところ。だが、パス→トラップ→パスを同じリズムで繰り返すプレデターの攻撃には「怖さ」が感じられない。例えば、関東大会でのCASCAVEL TOKYO(カスカベウ)戦のようなフィクソの選手がピボの位置でプレーするような流動性もない。
すると11分、ファイル・松村栄寿監督の采配が先制点につながる。プレデター高橋健介が自陣でボールキープしているところを、「最初にイメージしていたところに人がいなくて、ボールを持ち直した」(高橋)瞬間に吉成がカット。すぐさま中央のスペースにパスすると、走り込んだ小宮山友祐がダイレクトで左足トーシュート! 低弾道のボールが日本代表GK川原永光の壁を破った。
プレデターがチャンスを作り出したのは、前半の"後半"のこと。16分、中央相根澄→左市原とダイレクト2本でのお膳立てを、ファーサイドで藤井健太が合わせるがポスト。1分後には中央藤井→中島孝と全く同じ形から相根がゴール前に突っ込むもゴールならず。「ダイレクト、ダイレクトで来たから受け渡せなくて。ハーフタイムに遠藤(晃夫)君と『どうする?』って話し合って、『最後までついていく』ということにした」(小宮山)。
特に1本目は決定的で、決めるべきところ、だった。市原は言う。「あそこを決められていれば良かったけど、決められなかったのはまだまだ力がないというか......」。それでも後半、ビハインドを背負っているプレデターだが、戦い方はあくまでもスマート。ドリブルで仕掛けられる岩本昌樹を負傷で欠いたこともあるのだろうが、スコアを知らない人が見れば、とてもプレデターが負けているとは思わなかっただろう。
そうこうしているうちに33分、ファイルに追加点が生まれる。左CK。ファイル選手がペナルティーエリアの中で、プレデター選手にブロックを掛ける。キッカー小宮山のフワッとしたボールが、ファーサイドでフリーになった佐藤へ。これを身体能力系ピボの佐藤がジャンピングボレー! 良い時間帯に決まったファインゴールによって、ファイルがまた一歩、東京帰還に近づく。
プレデターはここから平塚雅史をGKにパワープレーをスタート。ドリブルで勝負できる若手の諸江剣語をピッチに立たせて、ようやく仕掛けモードに。その諸江が38分に左サイドでシザーズから左足シュートを逆サイドネットに決めて1-2。しかし、諸江は終了6秒前の藤井→相根とつないだボールを中央でまさかの空振り。タイムアップまでほとんど時間はない。ラスト1秒前、諸江が左サイドからシュートパス、ブザー音と共に藤井がゴールに蹴り込む――だが、これはすでに終了後のプレーでノーゴールの判定。2-1でファイルの準決勝進出が決まった。
前回大会、東京都予選で「00:01」のところで決勝点を決められて、失格以外では初めて全国大会出場を逃したファイル。当事者の小宮山は「勝って嬉しいけどスッキリしない。最後の最後にああいうことしていては。これは僕らにはずっとつきまとうものだと思う」と自戒する。
準決勝の相手は定永久男、難波田治、森岡薫と元ファイルの選手が多数いる大洋薬品。そして、彼らを率いるのはファイルの創設者・眞境名オスカーである。「チームとしての目標は日本一だけど、薫、治君と全日本の舞台でやれるのは単純に嬉しい。個人では向こうの方が上だけど、チーム力ではウチの方が強いと思っている。自分たちが付け入るスキはある」(小宮山)。
ミーティングで松村監督は選手たちに、「優勝するチームには2つある。常に良い形で勝っていったのが一昨年のウチ。今回のように苦みながら勝ち上がるというのがもう1つ。苦しい試合ですごくいい薬をもらった。いいことだと思う。来週も同じように顔を上げて話できるようにしよう」と語った。準決勝の相手はすでに王者の風格すら漂う大洋薬品。最多優勝回数を誇る「挑戦者」はどのような戦いを見せるだろうか。






















