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【世界選手権大会・詳細レポート】 2004.11.24.台湾・林口体育館

レポート> ストライカー編集部 菊地芳樹
<お知らせ>
ストライカー特別編集 FUTSALNET’05「フットサルの達人」 12月21日発売予定!

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グループD 2004/11/24 18:00キックオフ
イラン キューバ


 実力から見れば、イランのこのスコアの勝ちは予想できたもの。だがその内容は決してほめられたものではなく、雰囲気は「とてもヌルい」試合だった。

 今年のアジア選手権でも見られたように、現在のイランはエースHシャムサイーのワンマンチームスタイルを取っている。彼には完全な自由が与えられていて、自ら申告したときだけベンチに下がる。2日前のポルトガル戦では40分フル出場していた。ピッチ上で体力を持たせるために、守備にはあまり帰らない。そのため、残りの3人のFPが余計に体力を消耗する。

国家斉唱の様子
 2分にそのHシャムサイーが、中央から右サイドへズリズリとドリブルで進みフリーになり、右45度から強いシュートをゴール左にぶち込む。幸先よく先制したイランだが、その後は例のごとく強引なプレーを繰り返すHシャムサイーが、身体能力の高いキューバディフェンスにことごとく跳ね返され大ブレーキとなった。リズムがなかなか掴めずに、パスミスも増え、それに大将Hシャムサイーがいらつくシーンも。周囲の選手たちが彼の顔色を伺いならプレーしている。

 だがそんなときにもチームをきちんと前進させてくれるのが、寡黙なキャプテンIヘイダリアンだ。8分、カウンターから左サイドをドリブルで抜け、そのままシュートを決めた。16分にも右サイドでこぼれ球を受け、右足インフロントでGKの肩上を通すワザアリゴール。この後イランは17分に、Gモハマドが前線でカットしたボールをそのまま持ち込んで、左足トゥでゴール逆サイドに転がした。雰囲気のおかしいイランだったが、それでも4−0のリードで折り返す。

 後半もほとんど展開は変わらず、押し込むイランに、凌ぐキューバ。だが、徐々に守りなれてきたキューバが、逆にシュートチャンスを作り出し始めた。3分に中央のルーズボールをEグエラが蹴りこんで1点返した後も、あとシュートさえ決まればという決定機を何度も作る。一方のイランも攻め込んではいるが、何本も打ちこんだHシャムサイーのシュートは、キューバディフェンスにコースを限定され、相変わらず決まらない。

イランは攻めあぐんだ
 試合は13分まで展開し、キューバが遂に2点目を挙げて波に乗る。中央のFKを左に軽く流しJサナメが低いシュートを決めた。動揺を隠せないイラン。その後もキューバが数々のチャンスを作るが、シュートの精度が悪く決まらないシーンが続く。

 だが、キューバの勢いもここまでだった。15分にイランAロトゥフィがキューバの不要なパスをゴールまでカットし押し込むと、16分にカウンターからMファキム、19分と20分にはようやくHシャムサイーがゴールを決め8−2。最後はキューバDモラレスの左からのシュートが、イラン選手に当たってGKの頭を越えてゴールに入るシーンがあって試合が終了した。

 ポルトガル戦はHシャムサイーが完全に押さえ込まれ、0−4と完敗したイラン。日本と同じく、彼らもまた「世界レベルでの戦い」という部分で苦しんでいるようだ。




グループD 2004/11/24 20:00キックオフ
アルゼンチン ポルトガル

国家斉唱の様子
 イランに4−0と快勝して評判のポルトガルと、昨年の南米チャンピオン・アルゼンチンとの対戦。ブラジル、スペイン、イタリアを含めた、今の世界の勢力図を知るうえでも大注目の一戦だった。

 終わってみると、まあ、玄人好みの何とも渋いゲームだったというべきか。

 試合はポルトガルが6割、アルゼンチンが4割といった感じでボールを回し、一進一退の攻防が続いた。だが、お互いに守備は固い。個々の1対1も組織としてもしっかりしていて、ある一定のラインからなかなかゴール前に侵入させないのだ。したがって、両チームともボールを横に振るだけの展開となる。お互いに相手の攻めは防げるのだが、相手の守りを崩せるレベルではないのだ。遠目からのシュートは、お互いに壁にぶつかるか、枠を外れてゴールにならない。

 しかし、一瞬のスキを突いて、アルゼンチンに先制点が生まれた。前半終了間際の19分のことだ。ポルトガルの攻撃が終わり、アルゼンチンGK@ギサンデが自分の前に転がってきたボールを足でキープ。これにポルトガル選手が深追いをし、ボールはそこが1枚はがれる感じでAプラナスに渡った。Aプラナスはカウンターのチャンスと感じて、左サイドから一気に中央へスピードドリブル。右サイドにいたGガルシアスがその前を横切り、開いた右のスペースにJゴンサレスが走り込み、パスを受けてゴールニア上に強烈なシュートを突き刺したのである。

 後半はこの1点をリードしたアルゼンチンが、しっかり守ってのカウンターをより強く意識した戦いだった。かといって不用意にラインを下げるわけではない。ボールには常にプレッシャーを掛け続け、無理に突っ込んでくる相手には体を張って対抗する。

アルゼンチンはやはりカウンター
 ポルトガルも必死にボールを回してスキを伺うのだが、相手の守備レベルが高いせいか、そのスピードや精度、凄みといったものは、ブラジルやイタリアに劣っている。あとはシュートさえというシーンも何度か作るのだが、フルパワーでチャンスを作っている分、そのシュートのときには体勢が崩れてしまっていた。結局決定的な攻め手のない印象のまま時間が過ぎていき、終盤はアルゼンチンがカウンターからチャンスを作る場面が目立ってきた。

 ガチガチと接触プレーが多くなり、試合はヒートアップしていく。局面ごとの激しい削り合いは、もはや「接触プレーが禁じられ……」というフットサルのお題目が通じない世界だ。よくも悪くも、これが世界トップレベルの現実だということ。

 最後はアルゼンチンが気合で守りきり、2連勝を果たした。


(了)
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大会区分:
     
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大会レベル:
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     +/- はやや上、やや下を意味する

オススメ度
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     満点は不明

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