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○第8回アジア選手権(タシケント/ウズベキスタン)2005/05/21〜05/27

キタケンのタシケント現地レポート番外編・第2回
2006年06月6日(月)

「タシケントを訪ねて」


 <第1回



ウズベキスタンっ子は美人だらけ

 それから、カメラマンさんに会いにホテルに行くが会えず、タシケントの街並みをプチ観光した。行く前のイメージ――一応イスラムの国だし女性は肌の露出とか控え目なんだろうな。たぶん遊牧民みたいな素朴な感じなんだろう(これはオーバー)。全っ然っ違います。その日からちょうど学校が休みに入ったみたいで開放感もあったのか(?)、女の子はスカート、ショーツ、タンクトップのオンパレード。しかも、中央アジア、特にウズベキスタンはロシア系との混血が多いので、美人が多いこと多いこと。勝手な想像だけど「あなたはイスラム教ですか?」なんて聞いても、一笑に付されるのではないだろうか、そんな気もした。

 お昼は「ミール・バーガー」というファーストフード店に入る。地球の歩き方には「タシケントの若者にとって、ここで食事をするのが一種のステータスになっている」と書いてあるお店だ。その通りで店内に入ると若さでムンムンしてる! もう目のやり場に困るっす(しっかり見てたけど)。

 で、観光中に思ったのは、ウズベキスタン人は「いい人」と「素っ気ない人」に面白いぐらい別れているということ(どこの国でもそうかもしれないけど、中間層が少ない気がするんです)。例えばお店で「エクスキューズミー?」と切り出したときに、親切丁寧にこちらのニュアンスを汲み取ろうとしてくれる人もいれば、目線とアゴを最小限しか動かさない人もいるという。だから、たぶん大使館の領事は「素っ気ない人」タイプのウズベキスタン人だったのでしょう(かなり根に持っている)。


仮想ウズベキスタン代表とのガチンコ対決。
1点差の惜敗……
今大会のポスターのデザイン。こちらも張られている


 夜6時から代表の練習が会場であるという噂を聞きつけ、何人かでユヌサバド・スポーツ・コンプレックスに再訪した。だが、どうやら会場は違って、どちらにしても練習は非公開らしい。トボトボと帰ろうとするところにサッカーをする15歳ぐらいの少年たちを発見し、一緒にボールを蹴ることになった。いわば日本対ウズベキスタンの(たぶん)決勝のカードの前哨戦である。日本チームは一度はリードされて、勝ち逃げしようとする彼らに「休むか?」なんて言われたけど断り、その後のゴールラッシュで逆転! すると彼らはムキになって反撃してきて、「ラスト1点」を奪われて惜しくも敗戦。まあ、この借りは本家本元の代表が返してくれるはず。頼んだぞ、ニッポン!

 夕食はまたも「ミール・バーガー」に入り(ハンバーガー、ピザ、ケバブ、それからケーキなどもある)、そこで偶然カメラマン・勝又さん、橋本さん、そしてビザの取得を共に奮闘した某誌編集部員の2人と合流(熱い抱擁!)。アジア選手権を目当てにウズベキスタンに来た日本人12人中10人が集まり、前日のタジキスタン戦の内容、イラン戦の展望などを語り合いホテルに帰る。2時間ぐらい仕事をしてから就寝。気づけば日付は変わり2時近くだ。4時に到着してから22時間。本当に長く濃い1日だった。


会場内の雰囲気は駒沢の古い方に似ている ケバブ+サラダ+ナンのセット


1つになった「ニッポン!」コール


こんな感じで街中には大会フラッグが張られている ユヌサバド・スポーツ・コンプレックスの外観。
どことなく近未来的


 翌日、いよいよイランとの決戦の日。気分を変えて地下鉄で会場近くの駅まで向かう。地下鉄構内は薄暗くて肌寒い感じなのだが、ホームは大理石(たぶん)がふんだんに使われ豪華な感じだった。ホテルの近くから目的駅までは3駅。一区間5分ぐらい掛かるのは日本の地下鉄と変わらず、スリにだけは細心の注意を払って到着した。

 第1試合がウズベキスタン対キルギスタンという地元同士のカードだったので、「売り切れるかも!?」とサポーターが心配していたチケットも、ダフ屋だかオフィシャルなんだか見分けのつかないおじちゃんから1000スム(100円)で購入して入場できた。僕の方はというと広報担当のウズベキスタン人のお姉さんに「プレスパスは発行できないわ」と冷たくあしらわれながらも、懇願の末にプレスオフィサーからフォトビブスをもらえることになり一件落着。

試合内容は手前味噌だがレポートを見ていただくとして、イランに5−1の痛快な勝利をした後は熱かった。選手出口からバスまで歩きながらコメントをもらう――そのうち広報さんが「明日もあるんでこの辺で……(終わって下さい)」というのはいつもの光景。だが、熱いのはそこから。バスに乗り込んだ選手に向かって居合わせた記者が「ニッポン!」コールの大エールを送ったのだ。選手も一緒にコールをしてくれて、グレこと木暮賢一郎選手が先導して「ケンスケ!」コールをするという一幕もあった。とにかく初優勝まであと1勝。ここで選手とマスコミも1つになった(気がする)。

 その後、マスコミ陣によるプチ祝勝会を韓国料理屋でする。イランに5−1で勝った後というんだから気分が悪いわけがない。「大事なのは明日」というのはわかりつつも、飲む、飲む、飲む。石焼ビビンバとか、冷麺とか、キムチ炒飯も美味かったけど、でも何よりも日本の勝利こそ最高の味だ。仮に負けたとして3位決定戦にでも回ろうものなら……ホントにゾッとする。お会計は12000スム。約1人2000円だけど紙幣にしたら120枚。500スム札とかも入れたら150枚ぐらいになって、ぶ厚い札束をフリーライター・田畑さんがぶわぁーって放り投げた。楽しかった。

初優勝の地はウズベキスタン

 次の日――8時ぐらいにフットサルネットの日本対イラン戦の原稿を書き上げ送信。それから、ホテルの朝食を食べて、引き続きもう1つの準決勝ウズベキスタン対キルギスタン戦の原稿に取り掛かる。16時の3決から見に行くが、この日は何となく歩いていこうと思い立ち、2時前にはホテルを出た。いや、タクシーで行けば10分ぐらいの距離なのに歩けど歩けど目印のテレビ塔に辿り着けない。45分後、汗だくになって会場に到着した。

 到着して息着く間もなく、3決→決勝になだれ込む。ご存知の通り日本はウズベキスタンを5−1で撃破して初優勝!! 実は3点目辺りから不穏なムードが流れ始めていて、スタンドの奴らがコインだのペットボトルだのを投げ込んで、それにまた審判が反応して試合を止めるものだから、その間にまた別の奴が物を投げるというイタチゴッコになってきて……。でもグレさんの5点目が決まった瞬間に、会場中の興奮が「サーッ」と引いていくのが手に取るようにわかった。隣でビデオを撮っていたグレさんのお父さんとも思わず顔を見合わせて「勝った」と一安心。

 そして、こんなときフォトビブスは都合がいい。タイムアップ後はピッチレベルに降り立ち、選手の歓喜の様子を間近で見る。一番「ウズベキスタンに来れて良かった」と思ったのはこのとき。ビザを到着して取得するという難易度Cがなければ、この初優勝の瞬間に立ち会えなかったんだから! 「楽しい時間はあっという間」というのはよく言ったもので、タイムアップから選手がバスに乗り込み立ち去るまでは、まさしく「あっという間」。満足に選手の喜びの声を取ることができなかったのは心残りではある。あるけど、マスコミ&サポーターの「ニッポン!」コールで選手バスを見送るうちに、そういう個人的なことはどうでもよくなった。


MVPのトロフィーを手に持つグレ。
名実共にアジアNo.1選手だ
暗くて見にくいけどサポーターの集合写真。
初優勝、影の立役者


 それから、またしても韓国料理屋で日本人11人による祝勝会。遅れて木暮さんのお父さんも合流して大いに盛り上がる。だが、閉店時間ギリギリで駆け込んだ上に、すでに大幅にオーバーしているので12時近くでお開きとなった。どうしてかそれぞれの「フットサルの出会い」が盛り上がった。ふとした接点がフットサルに結び付き、そして僕たちは今5月27日ウズベキスタン・タシケントにいる――。こういう巡り合わせの面白さは選手だけでなく、サポーターもマスコミも同じだ。

 さて、帰国は29日21時40分の関空止まりである。タシケント空港の発着便の本数は極めて限られているので、帰りの顔ぶれも行きと一緒だ。木暮さんのお父さんは、縦長のござのような敷物を手に持っている。「初優勝した国の物だから、玄関に敷くために買った」と笑顔だ。帰りの便は行きよりも大きい機体で、また、機内もきれいで快適だった。関空までは後7時間――。

 余談だが、帰国の2日後の今も僕はトイレ(大)に駆け込む毎日が続いている。かなり気をつけていたので心当たりはない。それさえなければ「最高だった」と言えるのだが……。


 <第1回

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