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【第6回地域チャンピオンズリーグ】 2006.03.10.
準決勝 3月4日 11:30〜 駒沢体育館

  <レポート> 杉浦 文哉
MAG'S FUTSAL CLUB
8 3-2 7
5-5
Goodwill CASCAVEL


マグは過酷なCグループに入ってしまった。今大会参加チームで最小の9名で挑みながらも、初日のBOTSWANA FC MEGURO戦は最後に追いつかれ、前日の田原FC戦では前半まで同点という厳しい戦いをしながらも、最終的には見事に予選を突破した。一方のカスカヴェウは前日に2試合という厳しいスケジュールながらも格下のSPORVA21と南国高知BrancoBaleiaを危なげなく倒して勝ち上がった。南国高知戦に勝利した後、カスカヴェウの甲斐修侍は「体調に関しては明日の朝になっておきてみないとわからない」と言っていた。マグも少ないメンバーでやりくりしていたため疲労が溜まっていると思われたが、それはカスカヴェウも同じだった。できれば関東と関西の王者同士の対決はコンディションが整った時に見たかった。

「雰囲気は悪くなかった」とカスカヴェウのキャプテン狩野新が言うように、序盤はカスカヴェウのペースだった。それに対して関西では絶対王者であるマグは、「相手はつなぐのが上手いから出過ぎないようにした」と選手兼監督の原田健司が言うように、相手を格上とみなしパスを回されるのを覚悟で守りに入った。そしてカウンターからチャンスを狙った。

 その狙いが的中し、山本信吾のゴールでマグが先制すると、カスカヴェウは何とかして取り返そうと前から積極的にプレスをかける。しかしこれをあざ笑うかのように、マグはGKがカスカヴェウの裏へ抜けたピボへ目掛けてロングボールを多用した。全日本選手権でP.S.T.C Londrinaが高槻松原FCにやられたように、カスカヴェウの前プレスが毎回後方へ戻る。マグにとって関西リーグでは対戦相手からやられる事が多かったこの常套手段は、カスカヴェウには効果覿面だった。

 「チアゴが前に出るなら、後ろはGKが守るようにコミュニケーションをとらなければならなかったんやけど」

 狩野が後悔するようにカスカヴェウは対応が遅れた。マグは先制した1分後に、右コーナー付近に抜けてロングパスを受けた瀬戸彬仁がGK渡辺良太にPA内で妨害されPKを得る。これを山本がGKの逆を突いて右にきっちり決めて、2点差をつけた。

 しかし、ここからすぐにカスカヴェウもエンジンがかかる。1分後に、中盤の左サイドで森谷優太から前に流れた稲田へ、さらに稲田からファーサイドに陣取った金山へ連続してパスがつながり、あっさり1点を返す。その後、カウンターの応酬で両者攻守の入れ替わりが激しい白熱した試合展開になる。だが、ここでマグが致命的なミスを犯す。残り時間3分半、選手交代の際に中にいた選手が外に出る前に山本が一瞬早くピッチに入ってしまい、この日2枚目のイエローカードをもらい退場となる。マグは1人少なくなりFPが5人になった。このチャンスを見逃すほどカスカヴェウは甘くなく、僅か30秒でマルコスホンダがゴールを決めて同点に追いついた。

 勢いに乗ったカスカヴェウに対し、原田は「気持ちが折れかけていた」と、なんとしてでも追加点を許さないようにとばかり考えていた。だが、それでも神はまだマグを見放しはしなかった。前半残り13秒、原田がゴール前に入りパスを受けようとする。「いつもなら足元に来るのに」というパスが頭へ来てしまった。ゴールに対して完全に背を向けて、後ろではチアゴヤマザキにしっかりマークをつかれた原田がヘディングで上手くコースを変えて、3-2と再びリードする。運が良かったと語る原田だったが、「3点目がポイントだった」(狩野)とこの1点が試合を決めたと言える。


前半の終盤の展開は後半にも持ち越された。「選手権のフォルサヴェルヂ戦と同じで、負けているとガチガチになってしまう」と浜田監督がいうように、カスカヴェウの選手たちは必死に攻めるが焦りからミスが目立った。マグはその隙を逃さず、パスカットした鈴木麿人やカウンターから瀬戸が連続ゴールを決めて5-2と3点差をつける。その後はお互い交互に点を取り合い、9分間で両チーム合わせて6得点と乱打戦になる。

 8-5とマグが3点リードして残り3分となったところで、カスカヴェウはチアゴをGKにしてパワープレーに挑む。しかし、な試合時間も残り30秒からチアゴのシュートパスから金山が決めて2点差とすると、15秒にはチアゴがセンターサークル付近から強烈なミドルシュートをゴール右隅に刺して1点差にまで追い上げる。後半だけで42本ものシュートを放ったカスカヴェウがあと1点届かず、マグが逃げ切った。

勝つためにカスカヴェウのプレスをかわしたりやカウンター仕掛けたりする方法がチーム内でまとまっていたマグとコミュニケーション不足でガチガチに浮き足立ってしまい、ミスで自滅したカスカヴェウ。甲斐が前日、「勝ち負けのプレッシャーにとらわれる事無く、チーム全体がゆとりを持って戦いたい」と言っていた事が全くできなかった。
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