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〜 第13回全日本選手権関東予選

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【第13回全日本選手権全国大会・予選ラウンド】 2008.03.12.
開催日:2008年3月9日
場所:国立代々木競技場 第一体育館
【文】菊地芳樹、【写真】北健一郎

第13回全日本選手権・全国大会・決勝ラウンド・決勝
名古屋オーシャンズ 1−1 バルドラール浦安
(Fリーグ・愛知) 2−2 (Fリーグ・千葉)
0(延前)1
0(延後)0
3−4

 【バルドラール】


 【名古屋オーシャンズ】


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 浦安はベンチ入りメンバーも、スターターもまったく変わらずいつもの顔ぶれだった。「Fリーグの終盤あたりから、自分の役割が分かってくるようになってきた」(C市原誉昭)というように、各選手がやるべきことがわかってそれをしっかりと遂行している。チーム全体が、どっしりと構えている感じ。

 今大会いろいろと入れ替えのあった名古屋のほうのメンバーは、決勝戦仕様ということなのだろうか。E沼田慎也、R山蔦一弘らが外れ、N前田喜史、S小山剛史、L鈴木隆二らが入った。この決勝のメンバーで、準決勝までの5試合すべてに出場した選手は、浦安が10人もいるのに対して、名古屋は4人。名古屋は選手たちのコンディション維持を考慮したのかなと思える、決勝戦への持っていき方だった。

 現在の日本のトップ2チームによる決勝戦。期待高まる中のキックオフだった。

 立ち上がりはお互い守備への集中力が高く、いわゆる典型的な決勝戦といったところ。ピッチの緊張感がビンビン伝わってきた。両チームとも相手のキーマンに対するチェックが厳しい。浦安はS稲田祐介に、名古屋はH森岡薫やIボラにボールが入ると、マーカーだけでなくカバーの選手も飛んで来てわっと取り囲まれ、自由にプレーができない。

 こうした展開を徐々に崩していったのは、名古屋のほうだった。浦安の守備は、ボールへの積極的なアプローチをスイッチに、後ろの選手がそのカバーを意識しつつ、高い位置から順に敵をつかまえていく。そんなふうに理解しているが、後ろのほうの選手は、敵のマークよりもゾーンを埋める割合が強くなる。それによってできる空いたスペースへ選手を走らせ、後方からロングパスを入れた。浦安としては、ボールへプレッシャーをかけているので、ロングパスは出にくいはずだし、出てもコースを限定しているからカバーの選手がカットできるという考えのはずだ。でも、名古屋Jマルキーニョスのテクニックが、その難しいパスを可能にする。

 先制点は8分。自陣の右側でボールキープしたJマルキーニョスが、マークを受けながらも少しかわして左奥へパス。この浮き球が浦安選手の裏へ見事に落ち、走り込んだG丸山哲平が合わせて決めた。いつもはゴール前のシュートシーンで目立つJマルキーニョス。だが、この日はラストパスの才能を見せ、浦安を大いに苦しめることになる。


 しかし浦安は、この直後の9分にすぐ同点ゴールを入れ、これがこの試合の大きなポイントになった。中盤のI岩本昌樹が、右前のF中島孝とパス交換。ゴール前へ入ってきたボールに、するするするっと上がってきたI岩本が合わせてゴール。名古屋はカウンターアタックが正確で鋭く、リードしたときの戦いがうまいだけに、これは浦安にとっては精神的に非常に大きいゴールになった。

 その後前半はお互いに少しずつ押し合って、ゴール前のシーンを作る。浦安は左のI岩本のパスを、G藤井健太がヒールで合わせるトリッキーシュートで、「全日本男」の存在感を見せつけた。名古屋は、右サイドからJマルキーニョスが、M山田ラファエルとのワンツーからシュートを放つなどの場面があった。

 しかし、名古屋GKの@定永久男。浦安GKの@川原永光。両日本代表GKを前に、そう簡単にゴールが入るわけがない。それだけに、後半に入っても、試合はどんどん引き締まってく感じがあった。ところが、29分に浦安はG藤井の左キックインを、マークを外したD小宮山友祐が左足シュート。これを右ゴールポスト前で待っていた、F中島が合わせた。一瞬のスキを突いたような感じで、今度は浦安がリードする。

 それでも僅差の攻防は、すんなりとは流れないものだ。浦安は31分にJ清水誠が、チームのパスミスをカットされカウンターを食らったところを、後ろから倒して退場となる。この数的優位の状況で、名古屋はテンポよくパスを回し、32分にJマルキーニョスのパスからA完山徹一がゴール前で反転シュートを決めて、あっさり同点。さらに守備ブロックが下がった浦安を前になおもパス回しが冴え、浦安のマークがズレていく。34分、またしても右のJマルキーニョスのパスから、浦安選手の間に入り込んだIボラがゴールを突き刺し、一気に逆転に成功した。

 名古屋強し! これは明らかに勝ちパターンに入ったと思われた。ところが、激戦の中で当然、両者ともファウル数が貯まっていただけに、ゲームはここからもうひと転がりするのである。

 35分に浦安は第2PKをゲットした。S稲田のキックは右ポストに当たってから入るギリギリのコントロールで、浦安が再度同点に追いつく。さらに、残り1分でもう1度第2PKのチャンス。これを再度S稲田が臨む形に。静まる会場。ボールが蹴られ……だが、ここは@定永が止めた! ゲームは大興奮の中、延長戦へ入った。


 延長前半は名古屋にビッグチャンスがいくつか訪れた。42分に左H森岡がGKを外して右へ出したパスを、フリーのM山田ラファエルがシュート。しかし、これを回り込んでブロックに入っていたI岩本がギリギリのところでカットする。ここから浦安のカウンターがあり、さらに名古屋がそれを止めてM山田ラファエルが2度のシュート。だが、いずれも@川原が防いだ。

 そして、その直後。浦安はD小宮山のドリブルがJマルキーニョスに引っかけられ、またしても第2PKを得る。浦安も後半に5ファウルとなっていただけに、両審判とも非常にファウルに気を使った笛を吹いていたのだが、名古屋には第2PKがなかった。……何ともついていない名古屋。

 さて、キッカーは三度S稲田。いつものように軽快な助走から、1本目と同じような右隅へ決めた!
 浦安が渾身の1点リード。名古屋はすぐにN前田をGKにしたパワープレーに入り、ゲームはいよいよクライマックスへ。

 延長後半も名古屋のパワープレーは続く。パスはビュンビュン回っていくが、その分時計もどんどん進んでいく。シュートが少ない。でも、浦安の守備もかなり危なっかしい。いつでもゴールが決まりそうだ。しかし、最後のJマルキーニョスのシュートも@川原が防ぎ、遂にタイムアップ!

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