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【第13回全日本選手権全国大会・予選ラウンド】 2008.03.09.
開催日:2008年3月7日
場所:国立代々木競技場 第一体育館
【文】菊地芳樹
第13回全日本選手権・全国大会・決勝ラウンド・準々決勝
| 名古屋オーシャンズ |
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0−1 |
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SHARKS |
| (Fリーグ・愛知) |
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2−0 |
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(東海第3・東京) |
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2−1 |
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今日は平日金曜日。いつも賑やかなあの名古屋の応援団が集まっていない。反対に熱心なSHARKSサポーターたちの元気な声が響く、東京・代々木第一体育館は、観客数956人。しかし、入場無料で入れるこの日、このカードを狙って会社を休んで(あるいはサボって?)やって来た人も多いであろう956人のお客さんは、さすがにお目が高い! 今日の準々決勝4試合で、この第1試合がいちばん熱く、面白いゲームになった。
名古屋のスターターはGK@定永久男、FPはE沼田慎也、A完山徹一、R山蔦一弘、H森岡薫の5人。1次リーグのよかった状態を持ち込んだ形のメンバー構成だが、得点面で頼れるJマルキーニョスは、ベンチ入りしていない。
一方、1次リーグでは退場者を出し、苦しい戦いが続いたSHARKSは、この日は晴れてメンバーが揃って、Fリーグ王者に思い切って立ち向かうことになった。
様子見の感が強かった名古屋を相手に、立ち上がりからフルパワーで押し込んでいく。10分過ぎまで、次々と繰り出す攻撃は、いずれも思わず腰が浮く決定機ばかり。ハイプレスが効き、高い位置でボールを奪ってのチャンスもあれば、パス回しからM神敬治やC碓井孝一郎のドリブルを織り交ぜてのシュートシーンも作る。
7分には、M神が名古屋N前田喜史を股抜きし、豪快に右足を振り抜いて先制点。直後に名古屋はタイムアウトを取った。名古屋がチームを落ち着かせるためにこんな形でタイムアウトを取るのは、異例のことだ。
その後もしばらくはSHARKSの攻勢が続いた。ただ、あと一歩のところまで攻め込みながら、シュートを決められないのが、「チームの課題で1年間苦しんできた」(M神)ところ。決めるときに、決められないという展開は、逆にこの後の名古屋の反撃が予想されるだけに、不安に感じる部分でもあっただろう。
案の定10分過ぎあたりから、名古屋も徐々にゴール前のシュートシーンを作り始めた。守備面でも積極的にプレスを掛けてSHARKSボールを奪いにいくようになり、エンジンがかかってきた印象を受けた。
12分には左からのA完山のシュートがポストを叩き、16分にはIボラからゴール前フリーのS小山剛史にパスが入る(シュートがジャストミートせず枠外へ)シーンなどがあった。前半残り1分間はN前田をGKにしてのパワープレーを試みるなどで、SHARKSにプレッシャーをかける。
後半も名古屋のスタンスは変わらない。H森岡やIボラを中心に、シュートシーンを作り、SHARKSゴールを襲い続けた。しかし、名古屋の館山マリオ監督が、「4人が連動した素晴らしいディフェンスを持っている」と賞賛したSHARKSの守備も、なかなかほころびを見せない。名古屋レベル相手に計算できる選手が限られているのか、少ない選手数で回していて、非常に苦しい時間が続いていたが、よく耐えていた。
ところが、ようやくひと山越えたかなと思ったあたりの30分に、落とし穴があった。名古屋ボールを奪い、速攻に出ようとしたところの縦パスをカットされてしまう。そのボールを名古屋は、前線のIボラに素早く預け、Iボラは大きく開いた横のスペースに走り込んだA完山に落とす。A完山はGKが出てきたところを冷静に浮かせて決め、遂に同点に追いついたのだった。
その後はお互いに攻めながらもシュートが決まらず、名古屋は残り3分から再びパワープレーに。程なくして36分に、左へボールを展開し、左奥のF上澤貴憲が中央へパスと見せて角度のないところからシュート。これがパスを読んでいたのか前にポジショニングしていたGKの逆を見事に突く形でガラ空きのゴールに入り、名古屋に2点目が入った。後半は24分過ぎから出ずっぱりで、ケガで出られないB北原亘の分まで頑張ったF上澤。見事なプレー振りで、昨年大会の大活躍を思い出した人も多いのではないだろうか。
SHARKSのほうも、GKK石井秀樹を上げる形でパワープレーに出て、同点ゴールを狙った。だが、サイドの奥までボールを運べるのだが、なかなかその先ゴール前でクロスを合わせられず、結局名古屋に守り切られる形になってしまった。
受身に回りすぎた名古屋は、最後は底力を発揮して、何とか勝利をものにした。しかし、こうしたトーナメントで優勝するには、乗り越えないといけない苦戦はあるもので、後で振り返ったらこの試合だったといえるのかもしれない。
その名古屋をあとちょっとのところまで追い詰めたSHARKS。プレーに変なミスがないし、よく鍛えられた攻守と、見る者を引き付けるテンションは、Fリーグでも上位レベルに位置されると思われ、胸を張るべきプレー振りだった。その素晴らしさは、試合後、スタンドの多くの人が送った暖かい拍手が物語っているだろう。
名古屋・館山マリオ監督
「こっちの油断というよりも、シャークスが素晴らしかった。研究されて、難しい試合はどんどん増えている。先制されたがまだ時間はあったし、集中を切らさずに冷静にプレーしようという指示は出していた。ハーフタイムに気持ちを切り替えて、打ち勝った試合だった」
SHARKS・M神敬治
「こちらは全力を尽くさないと勝てないので、この試合に賭けていたが、名古屋は3試合を考えてのプレーで、それがこの内容になったのではないか。最後はチームの総合力の差が出た」
SHARKS・I松浦英
「名古屋戦のビデオを見たら、どの相手もみんな引いていたけど、ハイプレスだったらチャンスがあるのではと思って、前からいった。チャンスも五分五分だっただけに、悔しい。決定力の差がでかかった」
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