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〜 第12回全日本選手権関東予選

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【第12回全日本選手権関東予選情報】 2006.12.11.
PUMA CUP 2007 / 第12回全日本フットサル選手権大会関東大会・初日レポート
   <レポート> 北 健一郎  <写真> KAWAI FOTO AGENCY

>>初日一回戦4試合のレポート
>>2日目1回戦4試合のレポート >>2日目準々決勝レポート

関東大会は上位4チームが全国大会への切符を手にする。初日の準々決勝2試合の模様をレポートする。

準々決勝 第1試合 12/9 栃木県清原総合体育館
GINZA de FUTSAL BOTSWANA FC MEGURO
(関東リーグ1位)
1 0-0 1
1-1
8(PK)7
IMPERIO CLUB FUTSAL
(埼玉1位)

関東リーグ1位のボツワナと埼玉県リーグ3位のインペリオ、単純にカテゴリーを比較すれば前者が「格上」で後者が「格下」ということになるだろう。しかし、そうはならないのがフットサルの面白さだ。インペリオが関東リーグ1stステージ王者に「あわや」という場面を何度も作り出した。

インペリオの監督は元Jリーグ・浦和レッズMFの福永泰。彼が監督だから、というわけではないだろうが、インペリオ選手のサッカースキルは相当に高い。その中でも注目選手は「後ろでボールをさばいてゲームを作る」(福永監督)I鳥丸太作、トリッキーなプレーで攻撃にアクセントをつけるM塩澤昴。ボツワナも試合前の段階で「一目見ただけでサッカーが上手いというのはわかった」(須賀雄大監督)、「向こうの方がサッカーでは上」(B金川武志)と感じていた。

ボツワナは先週の関東リーグでシャークスに2−5で完敗を喫している。今のチーム状態は関東リーグ昇格後の2年間で最悪だろう。セニョール戦後、GKS内山慶太郎が「攻撃に力強さが全然感じられない。どうやって点を取るのか、チームとしての形が昔ほど徹底されていない」と語っている。埼玉県リーグのチームが関東リーグのチームに勝つという、「番狂わせ」が起こる可能性は十分にあった。

ボツワナ戦、インペリオのゲームプランは「相手がやりにくい状態にして『あれ?』と思わせたい」(福永監督)ということ。果たして、ゲームは福永監督の思い描いていたとおりになる。

出だしの5分間は、最初からフルスロットルで攻めるインペリオを、ボツワナが受け止めるという展開に。ボツワナは「セニョールに関しては前プレ(ス)だったけど、これまでのやり方に戻そうと思って」(須賀監督)、この試合はゾーンで守る。ゾーンディフェンスは完全に自陣へ引くため、「ある程度は相手にやらせてしまうことになる」(須賀監督)。しかし、インペリオの攻撃力は、恐らくボツワナの想像を超えていたはず。M塩澤がピッチにいるときは彼のダイレクトプレーを媒介にして、周りの選手が飛び出していく。マルヴァ戦2得点のI鳥丸はゲームを作るだけでなく、強烈なミドルで後方支援。

だが、先制点はボツワナ。19分、B金川が右サイドで1人をかわしてクロス、これをC星がダイレクトで合わせてゲット。アシストしたB金川は、本来はアラだがJ関健太朗、22佐藤亮の欠場により急造フィクソでプレー。アシストの場面は「アラとして狙っているプレー」(B金川)だったが、彼が最後尾から駆け上がってくれば、敵はつかまえづらい。アラが本職の彼ならではのプレーだったといえるだろう。

それでもインペリオは後半開始早々の23分、キックインを起点にM塩澤とL持延大輔の縦関係のワンツーからM塩澤が同点弾を決めて追いつく。1−1となってからは、まるで「攻守交替」をしているかのように、ボツワナ、インペリオ交互にチャンスの時間帯が訪れるが、両者とも次の1点を決めることができず勝負の行方はPK戦へ。

4人ずつが決め合っての5人目。インペリオはE床井伸太郎がバーに当てるが、ボツワナO早川裕樹も全く同じ場所に当ててしまいサドンデス突入。その後も3人ずつが決め合っての9人目、インペリオC荒井隆太が失敗したのに対して、ボツワナはB金川が思い切り蹴り込んだ。ボツワナが今年3月の地域チャンピオンズリーグに続いて、2度目の全国大会行きの切符をつかんだ。

ボツワナはピッチから引き上げてくると、入り口近くですぐにミーティングを始めた。須賀監督が神妙な面持ちで選手たちに語りかける。「まず、俺たちは全国大会に出るためにやっているから、PK戦だろうが、大勝しようが、大事なのは全国大会に出られるかどうか。だから、全国大会でも結果を出そう。みんなに勘違いして欲しくないのは、これは絶対に俺たちだけの力じゃないということ。これまでの3、4年間で今までボツワナに関わってきた人たちの力でいけたということを忘れないで。自分がゴールを決めた、だからすごい、とかは思わないで欲しい。あと1カ月、全日本選手権が終わるまではフットサルに没頭していこう。どうせ4月になればたっぷり休めるんだし。長い人生の中で1カ月。そう思えばできるはず。この1カ月を頑張れば、人生でも誇れるものが手に入るかもしれないんだから。…………やったぁ〜!」この後、ボツワナの喜びが大爆発したのは言うまでもない。


準々決勝 第2試合 12/9 栃木県清原総合体育館
P.S.T.C LONDRINA
(神奈川1位)
3 3-0 3
0-3
3(PK)4
府中アスレティックFC
(関東リーグ4位)

府中のブラジル人、ロベルト・ボルシャイジ(ベッチーニョ)の「負けじ魂」が選手全員に乗り移ったようだった。府中が3点のビハインドを追いついて、第5試合と同様にPK戦に持ち込み初出場を決めた。

BFCに粘られて4−3のシーソーゲームを演じたロンドリーナに対して、府中はゾットに3点差で勝利している。決勝トーナメント1回戦での消耗度では明らかにロンドリーナのほうが上だろう。

しかし、前半は終始ロンドリーナが支配する。5分、ゴール近くで浮き球を胸トラップしたC伊久間洋輔が、ダイレクトでボレーシュートを叩き込む。その後、ロンドリーナには3本の第2PKが与えられ、1本目は@奥村敬人が外したものの(5本連続!)、その後の2本はD岡田ジオゴが落ち着いて決めて前半で3−0とした。

意気込んで臨んだはずのゲームで3点差をつけられて、気持ちが折れてもおかしくはなかっただろう。だが、府中は中村恭平監督が「(3点差だったので)かえって開き直ることができたのかもしれない」というように、前半からの切り替えが成功した。

逆にロンドリーナは「3点リードで受身になってしまった。後半は自分たちのフットサルができなかった。前半はロンドリーナ、後半は府中という感じになった」(@奥村)。関野淳太監督も同意する。「3−0のゲーム運びができなかったのが悔やまれるところ。3−0なのに後半はウチの方が明らかに苦しかった」。

後半の府中の主役は「試合前は足が痛いから出れないと言っていた」(中村監督)という、Gベッチーニョ。23分、E鈴木隆二とのワンツーでゴールに角度のないところからシュートをねじ込み、反撃の狼煙を上げると、攻撃性をむき出しにしてロンドリーナゴールに迫る。

これに対してロンドリーナは後半8分の段階でファウルは「5」をカウント。「10分もしないうちに5ファウルはキツイ」と@奥村が嘆くように、前半は判定の恩恵を3本の第2PKという形で受けたロンドリーナが、一転して後半は判定に苦しめられることになる。

それでも、まだロンドリーナにツキは残っていた。

30分、パスカットからドリブルで独走しかけた@奥村を、後ろからF中沢亮太がつかんでしまい1発レッド。公式記録には違反記録「S5(得点機会阻止)」と記されているが、府中は2人目も戻っていただけに厳しい判定だった。

これにより府中は2分間FPを1人欠いた状態となり、2点リードのロンドリーナは府中にトドメを刺す絶好のチャンスを得た。しかし、この2分間でロンドリーナはゴールを脅かすことができず、FP3人の府中にチャンスを作られてしまう。

2分間が経過し府中のFPが4人に戻ると、直後の32分、C伊久間のオフェンスファウルで府中に第2PKが与えられる。だが、これはレフティーD完山徹一が失敗。その後も府中は攻めながら、ゴールを決めることができぬまま残り時間は5分を切る――。

36分、府中の2点目を決めたのは先ほど第2PKを外したD完山。中央からドリブルで持ち上がり、自慢の左足でゴールネットを揺らした。1点差まで追い上げたところで、パワープレーのGKをしていたGベッチーニョがFPに戻って、今度はピヴォの位置へ張り付く。そこへR前田善史、K小山剛史がどんどんボールを入れていく。

それが実ったのが39分、Gベッチーニョの振り向きシュートがポストに当たり、バウンドを拾ったD完山が再び左足を振り抜く! 3−3の同点とされてからは「もう自分たちのプレーができる状態じゃなかった」(@奥村)ロンドリーナを府中が攻め立てるが逆転はならず、またしてもPK戦に全日本選手権出場権は委ねられることに。

PK戦で輝いたのが、関東リーグ2ndステージ第1節、カスカヴェウ戦で正GKL石渡良太がウォーミングアップ中に負傷したことで急遽出番が回ってきたA村山竜三。先行府中のキッカーが決めての5人目、ロンドリーナE飯田敏基のシュートを「右利きの選手が思い切り蹴れば、大体は左側に来る」という読み通り、体の正面でブロック。「チームが変わったところ? もう全部です。雰囲気もチームのスタイルも。日本語だけで指示も出せなくなりましたし」という、今では数少なくなった府中の昔を知るプレーヤーが、日本リーグ選考から漏れて失意を味わったチームに歓喜をもたらした。

「湘南ベルマーレ」として日本リーグに参戦するロンドリーナにとっては、これが現チーム名で狙える最後のタイトルだった。「ロンドリーナとして優勝したかった……」と選手たちは一様に肩を落とし、涙を流した。全日本選手権には優勝した03年から4年連続出場を果たしてきて、「全日本のロンドリーナ」というイメージが強いだけに、選手たちの落胆は大きいだろう。

彼らの気持ちまで背負って、府中は全国の舞台で戦うことになる。彼らの合言葉は1つ。「自分たちを日本リーグに選ばなかったことを後悔させてやろう」。「フットサルの街」府中市と自分たちの存在を全国に知らしめるため、府中は初出場の全日本選手権で頂点を目指す。


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