アコムMasterCardカップ全国大会
〜イタリア行きの切符はF.Revolutionに!CASCAVEL BANFF敗れる〜

優勝チーム代表 F.Revolution 浅利選手
失点をくらわないよう守備の意識を高くして戦った。しかし、攻撃の方は、フットサルの動きはまだまだなので練習してもっとレベルアップしたい。本音をいえば、CASCAVELとやりたかった。

2位に終わったFuchuAthleticFC 中村恭平監督
最初の失点のやらなくてもよいファウルのPKが痛かった。しかし、F.Revolutionには、予選リーグでも負けたので、仕方がない。

思わぬ敗退 CASCAVEL BANFF 市原選手
セットプレーのとき、相手をフリーにしたあのボレーシュートによる先制の失点、敗因はあれがすべてです。

PK戦で敗れたPSTC LONDRINA 奥村選手
PK戦に持ち込んではいけない。

10月14日(土)、5月より全国各地で予選が行なわれていたアコムMasterCardカップの決勝大会が東京ベイで11時より行なわれた。結果は、東北代表の F.Revolution が優勝し、副賞のイタリアセリエ観戦ツアーを獲得した。

スーパーリーグ参戦の CASCAVEL、Fuchu Athletic FC、LONDRINA、さらには、JALカップ参戦の関東のキューピー、関西の Atletico MAG's、FC YONAIT、札幌選抜が主力の北海道 WONDERTOP などを押さえての優勝である。

F.Revolutionは、そのほとんどがこの2月の全国大会で3位となったFC小白川のメンバーだ。主力メンバーは、山形大の学生でもともとサッカーチームであったが、全国大会で FIRE FOX に敗れ、3位に終わったのがきっかけで本格的にフットサルを勉強しはじめたとのこと。インタビューの浅利選手は、日本代表候補にもなっている。

F.Revolutionのメンバー。手前のゴールキーパーは決勝戦でファインセーブを見せ、大会のMVPに選ばれた伊藤選手、10番は浅利選手である。

大会は、晴天にも恵まれ、優勝の副賞が「セリエ観戦ツアー」であることや、この模様がスカパーで12月初に放映されるとあって、盛り上がりをみせた。

スカパーのテレビクルーが試合全体を写す模様。

スカパーテレビクルーは、精力的に映像を撮っており、各チームの代表選手のインタビューや、写真に見られるように観戦しているサポータにもインタビューをしていた。
(テレビ放映は12月1日、22時00分〜23時30分、121CHで無料放送)

また、この大会は、日本フットサル連盟や月刊 CALCIO2002、産経新聞、サンケイスポーツが後援しており、連盟の梶野委員長、セリエの解説等でもおなじみの月間CALCIO2002 編集長富樫氏も来られていた。

CALCIO2002 編集長富樫氏

では、まず、予選リーグの概略結果を以下に示す。

Aグループ
A1:BLACKA BROCKO(九州第1ステージ優勝)
A2:DEAR BOYS(東北第1ステージ優勝)
A3:Clube Atletico Kapiw(北海道第1ステージ優勝)
A4:キューピー(関東第2ステージ準優勝)

このところ、JALカップ、PIVO! CHAMPION'S CUP、Brasil Futsal Center 等で活躍しているキューピーがグループ1位。

2位はClube Atletico Kapiwが決勝トーナメント進出。

Bグループ
B1:Atletico MAG.CIBRASIL(関西第1ステージ優勝)
B2:Born77(中部第1ステージ優勝)
B3:I.F.C (関東第1ステージ優勝)
B4:P.S.T.C LONDRINA(関東第2ステージ3位)

スーパーリーグ参戦のLONDRINAが1位抜け。
2位は、関東大会第1ステージでFuchuを下したI.F.C 。実はこのI.F.C が決勝トーナメントで波乱を巻き起こす。

Cグループ
C1:FC YONAIT(関西第2ステージ優勝)
C2:CASCAVEL BANFF(関東第2ステージ優勝)
C3:寺口ファミリー(中部第2ステージ優勝)
C4:TEAM TIME(関東第1ステージ準優勝)

CASCAVELが1位。 2位にはTEAM TIMEが入る。

Dグループ
D1:F.Revolution(東北第2ステージ優勝)
D2:WONDER TOP(北海道第2ステージ優勝)
D3:ヒロカーズ(九州第2ステージ優勝)
D4:FuchuAthleticFC(関東第1ステージ3位)

F.Revolutionが全勝で1位。スーパーリーグ参戦のFuchu Athletic FCは、F.Revolutionに敗退、さらには北海道のWONDER TOPに引き分けという苦しい戦いながらも2位。北海道からはるばる来たWONDER TOPは善戦するが惜しくも3位。

この結果、決勝トーナメントは、スーパーリーグ参戦 CASCAVEL、LONDRINA、FuchuAthletic、JALカップ参戦、全国大会3位のフットサルチーム キューピー、F.Revolution(小白川FC)、大学サッカーOB系関東強豪チームと北海道強豪チーム I.F.C 、TEAM TIME、Clube AtleticoKpiw という全国レベルの大会にふさわしい顔ぶれで争そわれることとなった。


では決勝トーナメントの結果を一気に紹介しよう。

<準々決勝>
キューピー 3−4 Fuchu Athletic FC
P.S.T.C.LONDRINA 1(1PK3)1 TEAM TIME

CASCAVEL BANFF 1−2 I.F.C.
Clube Atletico Kapiw 0−1 F.Revolution

<準決勝>
Fuchu Athletic FC 7−2 TEAM TIME
I.F.C 2−3 F.Revolution

<決勝>
Fuchu Athletic FC 1−2 F.Revolution

決勝トーナメントのうち、準々決勝の CASCAVEL BANFF × I.F.C および決勝のF.Revolution × Fuchu Athletic FC の試合を詳細報告しよう。

準々決勝 第3試合 CASCAVEL BANFF×I.F.C

この試合は、CASCAVEL BANFFに大学OB強豪チームがどこまで戦えるかが注目である。I.F.Cは、関東大会第1ステージ優勝で、Fuchu Athletic FC を破っている。そのFuchuの監督、中村恭平氏によれば、東海大OBが主力メンバーとか。

試合前に激をとばす甲斐選手

さて、試合は最初から激しいぶつかり合いの試合となった。CASCAVEL BANFFは、早いパスまわしと軽快なドリブルで相手デイフェンスを かわして行く。しかし、肝心の最後のシュートチャンスとなると、I.F.Cは大学サッカーで 鍛えたフィジカルでドシンとぶつかり精度の高いシュートを打たせない。I.F.Cは混戦でのボール際は強いものがある。

波乱は序盤2、3分で起こった。CASCAVEL ゴール近くの I.F.C の何の変哲もないキックイン。しかし、ゴールファーの位置には、I.F.C 3番井佐がフリーで・・・

これをI.F.Cは見逃さなかった。浮かしたキックインは、井佐の足元へ。比較的、高いボールで難しいかなと思われたが、ボレー一閃。キーパー、必死にセーブしたがそのシュートは強烈。キーパーの手をはじきとばしてボールはゴールに吸い込まれた。I.F.C の先制である。会場がどよめく。

しかし、試合そのものは CASCAVEL BANFF が相変わらず主導権を握っている。再三、惜しいチャンスはあるのだが、激しいブロックとキーパーのファインセーブもあって、なかなか得点できない。こうして、前半は1−0でタイムアップ。

後半早々、またしても CASCAVEL BANFF は惜しい得点チャンスを逃す。ゴール前の市原のフリーキックは直接ゴールを狙ったが、惜しくもバーに当ったのだ。

この何となくいやな展開の CASCAVEL BANFF を救ったのは、このところ絶好調の前田。 前田は、先週のスーパーリーグでも4得点、現在、得点ランキングトップだ。前田はこの試合でも再三相手の強烈なブロック、時にはファウルと思われるような強い当りで転がされることもしばしばあるのだが、決して集中力を切らさない。

昨年あたりは、こういった場合、集中を切らすことがあるのだが今年はそれがない。後半3分くらいだろうか、ハーフウエイラインで相手ボールを見事カットして奪うとドリブルで一気にゴール前へ。キーパーと1対1となると、冷静にキーパーの横を抜けるシュートを左スミに決めて同点。それまでのファウルや再三の得点機を逃したうっぷんを晴らすかのように、静かに小さくガッツポーズの前田であった。

これで、流れは CASCAVEL BANFF かと思いきや、I.F.C はフィジカルの強さを武器に混戦ではボールを奪って惜しいシュートを放つなど、決して負けてはいない。市原は談話でコートのせいではないといっていたが、やはり芝コートで若干すべることもあってか、CASCAVEL BANFF はいつものテクニックに冴えがない。

こうして、第2の波乱は終了30秒前に起きた。I.F.Cが送り込んだロングボールをキーパーとI.F.Cの5番後藤がせるとキーパー、ボールを取ったかに見えたがファンブルして、ボールはキーパーの背後にコロコロと転がったのだ。これを、後藤が楽々押し込んで、勝ち越し点。

その30秒後には、ホイッスル。こうして、CASCAVEL BANFF は準々決勝で敗退した。10分ハーフのランニングタイムという短い試合時間で嫌な形の先制点が最後まで響いた CASCAVEL BANFF であった。

決勝 Fuchu Athletic FC × F.Revolution

Fuchu Athletic FC は、スーパーリーグ参戦チームの中で唯一ベスト4に残り、その名誉を賭けた戦いであり、予選リーグでの負けを返す戦いでもある。F.Revolutionは、本格的にフットサルチームへの変身を遂げようとしており、その絶好の試金石となる戦いであった。

試合前の F.Revolution の浅井の激。走りなら若さで負けないはずだ。勝ってイタリアへ行こう。一方、Fuchu Athletic FC も中村恭平監督が細かく作戦の指示を出す。(左写真)

試合は意外な展開で始まった。試合開始3分くらいのところで、F.Revolutionの5番高橋が Fuchu Athletic FC のゴール前のスミでボールをしつこくキープ。Fuchu は、ボールを奪おうとするが、交錯して高橋を倒してしまう。微妙な判定だったが、審判はこれを反則ととり、F.Revolution はPKを得る。これを浅利が蹴るのだが、キーパがブロック、しかしこぼれたところを9番の斎藤がシュートして、F.Revolution が幸先の良い先制点を奪う。

しかし、不思議なものでこうなるとイタリア行きがちらつきはじめたか、F.Revolution は下がり気味になってしまう。この結果、試合巧者の Fuchu Athletic FC のボールキープ率が高くなり、再三、ゴールを脅かされるようになってしまう。

しかし、キーパ伊藤のファインセーブもあって、何とか前半は1−0で凌ぐ。

ハーフタイムの浅井の激。とにかく我慢。チャンスはくる。

後半、そのとおりの展開となった。まだ、Fuchu Athletic FC も立ちあがりで集中していない開始早々に、9番斎藤がピヴォに入った浅利に縦に絶妙なパス。浅利は1トラップして、振り向きざまにシュート。のちの談話でもいっていたが、練習どおりのパターンが出たとか。これで、2点差となる。

こうなるとさしもの Fuchu Athletic FC も少し慌て出す。今までは、正確だった中村や鞁島のシュートの精度が悪くなり、強引なシュートも目立つようになる。

ついに、残り3分くらいで、中村恭平監督は府中お得意のパワープレーに中村を送り出す。中村は昨年のアジア大会のフィールドプレーヤ日本代表であるが、かつてはキーパーをこなしたこともあり、パワープレーは何度も経験している。

さっそく、その効果が現われる。投入後、しばらくたって、中村自らがロングシュートを放つとこれが見事に決まり、府中が1点を返す。

がぜん、試合は忙しくなってきた。防戦一方の F.Revolution。攻める Fuchu Athletic FC 再三シュートを放つ中村。しかし、イタリア行きの願いが強かったのは F.Revolution だったのだろうか。これを防ぎきり、ついにホイッスル。

第1回のアコムMasterCardカップはこうして、東北代表のチームが優勝して、来年2月のセリア観戦ツアーの副賞を手にすることで幕を閉じた。

同時に行なわれた3位決定戦は、TEAM TIME が CASCAVEL BANFF を破った I.F.C を倒して3位となった。

なお、個人賞があり、ベストプレーヤ賞にゴールキーパは北海道代表の Clube Atletico Kapiw のキーパー。フィールドプレーヤーは、P.S.T.C LONDRINA の豊島、CASCAVEL BANFF の市原、Fuchu Athletic FC の上村、MVPには優勝した F.Revolution のキーパ伊藤がそれぞれ受賞した。

このアコムMastarCardカップを含め、今年は例年になくいくつかの全国レベルの大会が開催されたことになる。むろん、年度の締めは、いよいよはじまる全日本選手権の予選と来年2月の決勝大会であるが、いろいろなチームがお互いの持ち味を出して交流を深め、切磋する機会が多く出現することはフットサルがますます広く深く浸透する良い機会だと思う。(この模様がさらにテレビで見ることができるなんて!)

本当に関係者の皆様ありがとうございました。参加した選手の皆様、ご苦労さまでした。

最後に浅利選手の言葉を紹介して、このレポートを終えます。

"私は今大学院の1年です。東北はまだまだフットサルは後進なので、大学を卒業しても東北でフットサルが盛んになるような活動ができたら良いなと思っています。"